5オクタ-ブの歌姫

いきなりですが、
5オクタ-ブの音域がある歌手って
どんなイメージがありますか?

以前、
受講生にこの質問したところ
ほとんどの生徒の答えが、

凄く歌が上手い歌手だと思います。

でした。

そして、
間違いなくその通りです。

さて今回は、
女性シンガーで私がもっとも高い歌唱技術で歌う歌手を
ご紹介させていただきます。

昨年の紅白のトリを務めた。

MISIAさんです。

紅白で歌われた、
アイノカタチ」は、
鳥肌ものでした。

GReeeeNの曲も素晴らしいメロディですが、
MISIAさんがとても上手く歌の世界を表現していましたね。

MISIAさんは、
1998年に「つつみ込むように」で、
メジャーデビュー。

当時から歌唱力の高さは定評がありました。

つつみ込むようにの歌い出しで、
いきなりホイッスルボイスで、
(ホイッスルボイスとは、 マライアキャリーさんが得意とする 
超超ハイトーンボイスのことです。
ホイッスルみたいな音に聴こえることから
ホイッスルボイスと言われています。)
G5の音を出しています。

G5とは、ピアノの真ん中のド(C4)の音から
1オクターブ上のド(C5)より上のソの音です。

なんと言っても、MISIA さんの音域は、

「5オクターブ 」

マライアキャリーさんとほぼ同じです。
これだけでも凄いことがわかりますよね。

そして声の圧もけたはずれです。
(声の圧とは、息の量、響き)

声圧といえば、
ダントツの1位は
日本代表の玉置浩二さんです。
(玉置浩二さんについては、
是非こちらのブログをごらんください。
→ 国宝級の歌手 

玉置さんの圧も凄いのですが、
MISIA さんも負けてはいません。

そして、
私がほんとに凄いなぁと思うのは

声の圧をキープしたまま高い声に上がっていく技術です。

以前私が、
声の出し方を自転車に例えたことがありました。

高い声は坂道のようなものです。
自転車のギアが重いとなかなか進まないので、
軽いギアに切り替えて登りましょうと言いました。

この話は、
こちらのブログをぜひ、ご覧ください。

→ 高い声を出すにはギアを変える

しかし、

MISIA さんは、
重いギアのままで上がり切るのです。

これは、
自転車に例えれば、
下半身の筋肉がとても鍛えられていることです。

MISIA さんの
声帯周りの筋肉がいかに鍛えられているのかがわかります。

さて、私は、
今までにいろんなアーティストのコンサートにいきました。

私が、その中でこの人は、
生で聴いた方が絶対いいと、
思ったシンガーが、

3名おります。

1  スティービーワンダー

2  ホリーコール

3  MISIA

それは、なぜか?

声の共鳴があまりも素晴らしいのでCDで聴くよりも、
生の空気で触れてほしいからです。

ここまでも凄いと思える日本人の歌手は
MISIA さんくらいかもしれませんね。

私は、
MISIA さんの歌を課題曲にしている受講生には、
MISIA さんと同じ歌い方を進めません。

なぜなら?

喉を痛める危険性があるからです。

高い音は、
あえて裏声に切り替えてくださいと指導します。

同じ様に歌いたいのであれば、
息の量と響きをもっと上げていかないといけません。

時間をかけてトレーニングする必要があるからです。

なにせ
5オクターブ音域の歌ですから。

そこは無理せずに切り替えて歌いましょう。

また、
切り替えることをネガティブに思う方もいますが
そんなことはありません。

声の切り替えも歌唱テクニックの一つです。

実際にMISIA さんも裏声に切り替えて歌っている曲もあります。

高い音を力強くも優しくも自由自在です。

まさに、
プロ中のプロの歌手と言えます。

最後に彼女の一番すごいところを1つ
お話させていただきます。

それは、

常に進化していること。

1998年にデビューしてから20年以上たちますが、
年を重ねるごとに歌唱力が上がっています。

なかなか出来ることではありません。

これからのMISIA さんの歌声
楽しみでしかたありません。

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