自己紹介

齊藤信也プロフィール

ボイストレーナーの齊藤信也(さいとうしんや)と申します。

私はこれまで、ボイストレーナーとして
26年間、約8000人以上の声に関わってきました。

歌が上手い人や、
歌手のように
声を生業にしている人のイメージって、

「もともと才能のある人」

っていう感じではありませんか?

私もそんなイメージがありましたし、

私の周りにいる歌手の方や
歌が上手い人って、
遺伝で歌が上手いとか、もともと音楽に長けている・・・

そんな人が多いように思っていました。

しかし・・・・

例外が1人いたのです。

私です。

今でこそボイストレーナーとして
初心者から、プロの歌手、声優、ナレーター、
役者さんの指導にもあたっておりますが、
もともとは歌が下手で、、、

自分の声にもコンプレックスを持っておりました。

私は幼少期から歌が好きでした。

小学3年の時、
母の勧めでエレクトーンを始めました。

半年程経った時
エレクトーンの先生は母に、
「妹さんは上達が早いのですが、お兄さんは時間がかかりますね。」
と言われたそうです。

母は、私に
「あなたには音楽の才能がないんだ」
と言いました。

ショックでした。

あまりにもショックで
エレクトーンは半年でやめ、
音楽への興味も薄れてしまいました。

そんな風に、私は幼い頃から
母に優秀な妹と比較されたり、
才能がないと言われ続けてきたので、
自分には才能はないんだ・・・と
思い込んでいました。

私が中学1年の時、
クラスでは洋楽ブームでした。

全く音楽に興味がなくなった私に、
友達が
「映画に行かないか?」
と誘ってきたのです。

「ビートルズがやってくるヤアヤアヤア」でした。

ビートルズをほとんど知らない私は
映画に行きたくなかったのですが、
友達の押しに断り切れずに一緒に見に行きました。

まさか!その映画が、
私の人生を変えるとは思っていませんでした。

スクリーンで初めて見たビートルズの四人は
生き生きしていてとにかく眩しく輝いて見えました。

何だろうこの感動とワクワク感。
自分たちで演奏して歌う。

すごい!すごい!!

人生で一番感動した日かもしれません。

翌日レコード屋に行きビートルズのレコードを買いました。

毎日夢中になって聴きました。

自分もギターを弾きながら歌いたいと思い、
お小遣いでギターを買って、毎日練習しました。

母親には、

「才能がないのに
そんなことばっかりやってないで、
勉強しなさい。」

と毎日言われましたが、
そんなことはもう、
まるで気にならなくなりました。

憧れの存在が現れることは、すごいことですね。

そんなことで高校からバンド活動をはじめ、
まったく勉強に身が入らなくなり、
高校卒業後、
大学受験も全て不合格。

複雑な家の事情で、もう熊本にはいたくないという思いから
東京に出ました。

そして、予備校に通いながら
様々なアルバイトを経験をしました。

その頃、
「東京キッドブラザーズ」という、
俳優の柴田恭兵さんの在籍する劇団がありました。

そのオーディションに、私の友達が
なんと
勝手に応募してしまいました。

その結果は・・・・

驚くことに、合格です。

これは、本当に私の運が良かったのです。

勿論入団しました。

バイトを続けながら劇団での活動をしているうち、
生活の苦しさと、
「俺がやりたいことは、芝居ではない。歌だ!」
という思いが段々とつのってきました。

しかし、とにかく生活苦をなんとかしたい気持ちが先立って
劇団を辞め
23歳で一般商社に就職し、営業職につきました。

結婚したので
家族を養うためにも、真面目に勤務していました。
それでもやはり、音楽から心は離れられず
ずっと、仕事をしながらも
地道にバンド活動を続けました。

そしてまたその頃、
1から音楽をしっかりと勉強しよう!
と思い直し
ジャズギタリストの田中昌樹先生に
音楽理論とギターを6年師事しました。

また、リズム感を強化するため
リズムトレーニングを中村トム先生に2年間師事。

しかし、なぜか
歌だけは独学で、
ずっと歌い続けていたのです。

私は、
「自分のスタイルでやるんだ!」

「魂を込めて歌えば伝わる!」と思い(というか思い込んで)

ずっとずっと、歌い続けていたのです。

しかし。

実は、
毎回というか、
何度歌っても、
色々な人から歌をけなされていました。

「一本調子なんだよね・・」

「なんかちょっと・・・」

毎回毎回、
そのように言われ続けていると
自分を否定されたような気分になり

そのうちに、だんだんと、
どう歌えばいいのかもわからなくなり、

「自分の歌のどこが良くないのだろう?
どう歌の練習をすればいいのだろう?」と

行き詰まったような
先の見えない
真っ暗な気持ちになっていきました。

そんなある日、

デビューに繋がるようなチャンスが訪れました。

松田優作さんのバックバンドの方々が
メジャーデビューのための
ボーカリストを探していると言うのです。

もちろん、すぐにオーディションに応募しました。

すると、その結果は・・・・

ここでも まさかの合格!

なんと、
正式に加入することになったのです。

私は大変運がいいですよね。

しかし、いざ 実際に
私が歌いはじめると、
その都度、事あるごとに

「どこかで習ったほうがいい」

「一本調子」・・・・

歌のことを
ボロボロに言われました。

結局、デビュー直前に
話は流れてしまいました。

こんな風に掴んだ運も、
歌で流れて行ってしまった・・・

たまたまその時に読んだ音楽雑誌に載っていた
「ボイストレーニング生徒募集」の文字が
目に飛び込んできました。

「これなのかもしれない・・」

そこで、ようやく私は
ボイストレーニングにいってみることにしたのです。

決断に随分時間がかかりましたが、
これが人生の転機でした。

初めてのボイストレーニングの体験レッスンをみて下さったのが
のちに私の歌の師匠となる
齋藤長行先生でした。

その体験レッスンで、
私が10年以上悩んできた
歌の問題が、

一瞬にして

解決してしまったのです。

本当に、一瞬です。

目から鱗でした。

自分のスタイルだと信じて、
頑なに独学で歌い続けてきたのです。

それが、この数十分で
魔法のように解決してしまったのです。

呑み込んだ唾の音が、自分でも聞こえたようでした。

・・・プロに学ぶことというのは、
こんなにすごい事なんだ。

何倍も何十倍も早いスピードで
歌が上達する・・・・

体で思い知らされ、大きな衝撃を受けました。

もちろん、
齋藤先生にボイストレーニングを習うことを
即決しました。

そうして数年間通い続けたある日、
代表の先生に

「信也くんはボイストレーナーの素質がある。
ボイストレーナーとして一緒に仕事をしてほしい。
音楽経験も豊富だし、歌の基礎もできている。」

と誘われました。

「断る理由もないし、やってみるか・・・」

こうして、
私のボイストレーナーとしての人生がスタートしたのです。

最初は会社員の副業として
趣味の範囲のつもりでボイストレーナーを始めましたが、
この仕事の魅力にあっという間に引き込まれ、
1年で会社を退職。

初めは右も左もわからないまま、
周りの先生方に基本を教わりながらの
ぶっつけレッスン。

初めて間もない頃
劇団四季メンバーの方が
体験レッスンに来たこともありました。

その都度、自分の頭をフル回転し、
わからないことがあれば参考書をよみ、
人のレッスンから盗み・・・

叩き上げの実践で、
がむしゃらにボイストレーナーとしての実績を積み、

気づいたら5年の年月が経っていました。

そして、教えているうちに、

もっとこうした方が、生徒はより上達するだろうな・・・
もっとこうした方が効率もいい・・・

どんどん、レッスンをより良くしていきたい意欲も
芽生えてきました。

しかし、雇われている身では
なかなか、
自分の意見を受け入れてもらえません。

そのスクールでのやり方でのレッスンを
仕方なく、やっていくしかありません。

自分が全力で良いと思えないまま
教え続ける日々。

私は、
「自分の思うボイストレー二ングをしたい」
と思うようになりました。

決断したのは40歳でした。

そして、41歳で独立。
東京に自分の教室を立ち上げました。

そこからこれまで、
より良いボイストレーニングを模索し続けながら
現在に至ります。

私は、
ボイストレーナーという仕事を、

発声を良くし、
歌を上達させ
手助けをする仕事ですが

「人生を、より豊かにする仕事」

だと考えています。

人によって程度の差こそあれ、
「あなたの声」は「あなたそのもの」です。

声のコンプレックスを解消し、
悩みを克服し、
上達していった生徒さんたちが

ボイストレーニングによって
これまでよりも人生を豊かに、
自信に満ち、
ポジティブにしていく・・・

そんな姿を見続けて、

「声が変われば人生は変わる」

そう確信しています。

だからこそ、私はボイストレーナーという仕事を
自分の使命だと思い、
受講生の方と全力で
毎回レッスンをしています。

一人一人 体が違うのと同じように
声も違い、
悩みが違い、
歌に対する思いもさまざまです。

トレーナーとしての実力を養うことができたのは、
多い時は
1週間に70人もの、一人60分、個別指導を行う などの
全力ボイトレ1000本ノックの成果でもあります。

現在は、
まったくの初心者の方をはじめ、
メジャーデビューしているプロの歌手や声優、
俳優を含む8000人以上の声と歌にたずさわり、
実績をさらに更新しています。

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