皆様、
最近増えている声の病気で、
「声帯閉鎖不全」をご存じでしょうか?
おそらく
ほとんどの方が聞いたことがないかと思います。
声を出す機会が減ってきて
声帯が痩せて声帯がしっかり閉じなくなる病気です。
なぜ、
この病気が増えているのか?
それは、
コロナ禍に入って増えた
二つの時間が関係しています。
1 マスク着用時間
2 黙っている時間
これが原因です。
喋る機会が減ると声が出なくなるのです。
たまたま目についた
時事メディカルに
こんな記事がありました。
国立病院機構東京医療センターで音声外来を担当する
角田晃一部長さんのコメントです。
「新型コロナウイルス前と現在では、
音声外来を受診する患者に変化が見られます。
以前は、大声や無理な声の出しすぎによる
声帯ポリープや声帯結節の割合が高かったのですが、
最近は喉を酷使していないのに
声が出ない、声がかすれる
という方の受診が増えています」
と、
角田部長は話しています。
これは、
コロナ禍で発声の機会減少による「声帯の衰え」です。
声帯の衰えの影響は発声にとどまらない。
人間は食物を飲み込むとき
声門が閉じて気道をふさぐので、
声帯が誤嚥を防ぐ仕組みの一つになっている。
声帯が萎縮すれば、
誤嚥しかけたときに吐き出す力が弱まるだけでなく、
声門にすき間ができれば誤嚥が増え、
特に高齢者は誤嚥性肺炎の危険性も高めてしまう。
自分で声帯の衰えを確認する方法として角田部長が勧めているのは
息を吸って
「あー」と声を出して、
一息で何秒続くか計ること。
年齢を問わず呼吸機能が正常なら、
男性で15秒未満、
女性は12秒未満で
声帯萎縮の可能性があり、
10秒以下だと誤嚥のリスクが高いという。
角田部長は「声帯にも筋肉と同じ筋層があり、
それを動かす筋肉も周囲に付いています。
適度に使うことで鍛えることができます」と説明し、
コロナ禍でも適度な発声を心がけるように推奨しています。
1人でも習慣にできることとして、
本や新聞の朗読のほかに
「テレビ番組に参加しているつもりで話し掛けること」も有効な方法だ。
テレビに向かって話すことは、普段の会話の状態に近い。
角田部長は
コロナ禍の不安の中でストレスをためないように、
積極的に声を出してみてください」と、
発声によるストレス解消の必要性も指摘しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
コロナ禍での会話不足、声帯の衰えにご用心
~声を出さないと、誤嚥リスクも上昇~
動画でも解説しております。
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